球景の2題

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野球、オリンピック、サッカーときて、また野球エントリだが、部品が揃っていたので仕方がない。

ブヒーン。

WBC準決勝 メキシコ戦

9回裏、1点ビハインド。

大谷が出塁し、次打者吉田の場面。

城石コーチ「(吉田が出塁したら)送りバントの心積もりをしておいてくれ」
牧原「ムリっす」

・・

栗山監督「牧原、行けるよね」
城石(間が空いて、小声で)「はい」
栗山「ムネに任せよう」

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すさまじい重圧と、細い細い綾。

そして村上のサヨナラ打と
周東の昇竜拳。

なかなかよく出来ているし、登場人物も幅広い。

決勝前

トラウト「全員に書いてあげるよ」


実は決勝アメリカ戦の試合前、侍ジャパンはマイク・トラウトのサインボールを皆ゲットしていた(デリバリー役は水沢通訳)。

そしてあの名言。

大谷翔平「今日だけは憧れるのをやめましょう。」

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侍ジャパンは全員ナイスだった。

決勝 アメリカ戦

大谷vsトラウト。

球速100マイルで2度の空振り。
完璧な軌道のスイープスライダー。

この3つの空振りを取るために

小さい曲がりのスライダー2個と、おまけに164キロの暴投を要したとも言える。

バットに当たらずとも、マイク・トラウトもまた大谷を追い込んでいた。
ストライクを全部振りにいったのはさすがだ。


そして、抑え限定での大谷の真っ直ぐの力。

2022 日本シリーズ第2戦

ここでいきなり、この試合のスナップショット。

・・

延長12回裏、投球の合間に鈴虫のようなホイッスルの応援だけが響く。

実質的なボールインプレーが数分間しかない野球の醍醐味は、投球間隔の緊張と弛緩の繰り返しの雰囲気の中にある。

投球直後に選手や観客色々な声を出すがそれを合成すると

「うおーい」

何とも名付けようのない唸り声になるのが滋味深い。

・・

23時にならんとする、半分睡魔に支配されてもいる観客席。

すべての投球の行方を見るも見ないも任意の広い空間。
知識が無ければ、豆粒のように小さく見える選手が何をやっているのかほぼ不明な風景のなかで、連れてこられた向きのギャラリィなら弁当を食べるか雑談をするしかない。


これも野球だ。
むしろこちらの方が野球の日常かもしれない。

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