若く見られる秘訣はね、
『海皇紀』
自分を本当に若いと思い込むことなの
ある方面の師匠がいる。「自己啓発」系のうちで良質な本を数十冊くらい押さえておくのは有効だという。
確かに、取捨選択はするとして、意識そのものに目を向ける視点は必須で、そのための手がかりとなりうるおもしろい本はある。
そんなこんなで、無理のない仮説を少しだけ。
さまざまあるが、このうち「自己強化」について書こう。
強力な「事実」
「事実」と思われる認識がある。殊に自分自身についてだ。
自分は男(女)だ年齢はいくつだどこそこに住んでいるなになにの仕事をしているなど、非常に確からしい事実と呼べそうなものを繰り返し認識し直し続けている。あまりにそれが当然に思えるため、無意識に繰り返して憶えなおしているのだ。
事実を把握する力は必要だ。だが、事実の言葉に付いてまわる一般的なイメージまで区別することなしに受け入れているのだ。意識しなければ、死ぬまで気付かない人も多いだろう。
男(女)という事実と、男のイメージという非事実。年齢という事実と、年齢のイメージという非事実。
まずこれは分かりやすいが、一度は思い巡らさないと無批判に入ってきてしまう錯覚だろう。
強力なのは「事実」の「自己強化」
つまり「人は理想より事実の方を圧倒的に自己強化しすぎる傾向がある」
という観察ができる。
「理想ばっかり言ってても、現実はこうだからなあ・・」という了見が下敷きになっているだろう。
理想より事実を重視するのは、
1、前者が実現していて後者がそうでない、ということ、
2、前者が自己強化されすぎなのにたいして、後者を強化する重要性の認識が足りなすぎること、
ではないだろうか。
理想より現実がそんなにも重要だろうか、あるいは、現実をそんなにも念入りに自己強化することが適切だろうか、というところまで気付けば、少し突破のヒントが見えないか。
自分もそうだから分かるが、「事実は正しい」という思い込みの力は殊の外大きく、気付かずに放っておくと人は現状を追認して追認して追認し続けるのである。そして現状を固定化して固定化して固定するのである。
現状に不満があるのに。
「現状の追認はほぼいつでも過剰」であることに気づけば、少なくとも理想と現実を同等程度に思い描くことが首肯されないか。
ただ「理想」を適正に強化する
現実を自己強化しすぎ。現実が理想より強固だと思い過ぎ。このように少し分解してみれば、説教くさくなく、精神論っぽくなく迫れると思うが、いかが。
ここからは、認知心理学とか意識のコーチングなどに繋がっていくと思うが、その前に、
「認識の力の強力さ」について少し触れたい。
「エヴァンゲリオン」の声優緒方さんが、胸にビームを浴びたシーンの迫真のレコーディングで、本当に胸の内側を火傷してしまったのは有名だ。
プラシーボ効果や、想像妊娠や、病気の寛解なども、想像以上に強力なひとの認識の力が作用しているのであれば、これを利用するのは有益だろう。
このようなニューソート思想っぽい考えに抵抗がある向きもいるだろうが、一応視野に入れて自分の日常で実験してみるくらいの酔狂があっても良いだろう。悪くないだろう。
このことは「意識の運用」の核心の一端を突いている可能性があるだろう。
さすれば具体的にはどうすれば?
またそのうち書きたいが、ひとまず自分なりに工夫して内面化してみたらおもしろいテーマだろう。
悪くないだろう。
「自己強化」の威力
まとめる。
・「自己強化」の力はあまりにも強力
・人はあまりにも「現実」を「自己強化」しすぎる。無批判に。
・「自己強化」を「理想」に使えば絶大な効果が得られるだろう。
悪くないだろう。
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