情けは人の為ならず

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情けは人の為ならず

ただ簡単な行為をしただけで、相手から「優しいね」と言われて驚いたことはないだろうか。
いつもそうであるとは限らないが、なにげない他者への行為が、相手にびっくりするほどビビッドに響いてしまう。
自分の軽さにくらべて、受け手が強く受け止めたのだ。

「ごく簡単な利他行為には、きわめて効果的な効用がある。」

これは悪魔のささやきか。



ここでの効用とは、

  • 自分の使う認知資源に比して、相手の感じ方が極大になる。
  • 行為による、生存戦略や繁殖戦略の利得。

「情けは人の為ならず」とはよく言ったものだ。

ところがこの行為が、両者の(あるいは社会全体の)効用の増加に資するのは良いとしても、利他の道徳的側面への冒涜になりはしないか。

利他とは結局、利己なのか?と。

ココロのない優しさ、サイキョー!」これどうなの。

やさしい人

さて以上のようなことに引っかかってしまう心優しいナイーブ君なら、以前に書いた「しっぺとしっぺ返しは滅びるか?」の中の、しっぺ返し戦略にも躊躇したくなるかもしれない。

このような感受性の豊かな愛すべき人ほど「カンタン利他作戦」「しっぺ返し戦略」を使えばよいと思うのだが、どうだろう。

利他作戦はなによりカンタンだし、しっぺ返し戦略はなにしろたった2行のプログラムの追加だけでトップクラスの成績になるのだから。



しかし、利他あるいは協調行動にもある程度のコツはいるだろうし、やはり他者の態度によって自分の行動をたがえるのには疑問が残るのかもしれない。
やはり実社会はゲームとは少し違うのだろう。

そもそもいわしんも「これどうなの」と思っていたんだった。

そもそも結論が

うーむ、リクツでも実践的にも、もっと丁寧に考えなければいけない気もしてきた。


利は確かにある。だが、利があるいやらしさが引っかかるのか。

いや、そもそもくみ取るべき方向性が違うのか。



「誰かの働きかけは、意外と他者へと伝わる。それをゆめゆめ忘れるなかれ」と。

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